薄毛・AGAはなぜ起こるのか?

ヘアサイクル

頭髪は一般的に10〜15万本あると言われています。そのうち、元気に成長し続けているのは85%、残りの髪の毛は活動を一時的にストップさせている休止期と呼ばれる期間に入った髪の毛でいつ抜けてもおかしくない状態にあります。それぞれの髪の毛は成長期と休止期を繰り返しています。

 

薄毛の種類

びまん性脱毛症

広い範囲で薄毛になる症状で、休止期の髪の割合が増えて2割を超えている状態。特に、30代以降の女性に発症が多く、長く硬い髪の毛が抜けるのが特徴です。

 

円形脱毛

コイン型に円形に髪が抜ける症状で、原因が昔はストレスと言われていましたが、現在では自己免疫疾患と考えられています。局所的に脱毛が見られるケースと頭髪が全体的に抜けてしまう症例があります。

 

皮膚疾患による脱毛症

皮脂の分泌異常などにより脂漏性皮膚炎から粃糠性脱毛症になることがあります。

その他、ホルモン異常や薬剤・放射線の影響による脱毛など、色々ありますが、最も多くの人を悩ませているのが男性型脱毛症、いわゆるAGAです。

 

男性型脱毛症

日本人男性の3割で見られる薄毛症状で、薄毛の原因として最も多い症状です。額の生え際から後退するタイプと、頭頂部から薄くなるタイプ、その両方の特徴を併せ持ったタイプの3類型に別れます。特長としては、額の生え際や頭頂部の髪の毛が細く、短くなって軟毛化していき、症状が進むと髪の毛が抜け落ちていきます。ヘアサイクルの成長期が短くなって、髪の毛が十分に成長する前に抜けてしまうからです。抜けなかったとしても、長く太く育たないため、地肌が透けているような薄毛が進んでしまいます。

 

AGAの原因

遺伝的背景と男性ホルモンが関係しています。とは言え、男性ホルモンが関係するといっても男性ホルモンそのものが抜け毛を促進するわけではありません。

 

AGAと男性ホルモンとの関係

毛乳頭細胞の中にある5αリダクターゼと、頭皮の毛細血管にあるテストステロンという男性ホルモンが毛乳頭細胞付近で結びつくとDHTという物質が生成されます、

このDHTがアンドロゲンという男性ホルモンのレセプターとくっつくと、色々な遺伝子に影響を及ぼします。

例えば、TGFβ–1という髪の毛の成長を抑制する遺伝子や、FGF-5という脱毛信号を送る遺伝子が働き始めます。そのため薄毛が進行するのです。

 

AGAと遺伝的素養

父親が禿げているから禿げる、祖父が禿げていたら禿げるといったことはよく言われています。確かに家族に薄毛の人がいた場合に禿げるケースはあります。ということで、遺伝的な背景は重要なAGAの因子です。

ちょっと詳しく説明すると、実は先ほど説明したDHT自体は薄毛を引き起こす直接的な原因物質ではありません。テストステロンから5αリダクターゼによりDHTが作られること自体はAGAを引き起こすわけではありません。真の原因は、DHTが男性ホルモンのレセプターと結びつくことにあります。

人間にはこの「男性ホルモンレセプター」を持っている人と持っていない人がいます。持っている人だけが薄毛になるのです。これは遺伝で決まります。若くして薄毛に悩んでいる人、年を取ってもフサフサのあの俳優。違いは男性ホルモンレセプターの有無だったという訳です。

 

AGAの種類

AGAには禿げ方のパターンによりその進行度を分類する方法があります。ノーウッド・ハミルトン分類です。Ⅰ型から7型まで7段階でその薄毛の進行度を表し、数字が大きいほど進行度の高い薄毛に分類されます。

ただ、このノーウッド・ハミルトン分類は欧米人の禿げ方をベースに作ったものなので、日本人の禿げ方と少々違いがあります。そこで、皮膚科医の高島巌医師が、ノーウッド・ハミルトン分類を修正して独自の日本人向けのパターンを作り上げました。それが高島分類です。

ちなみにその違いは、頭頂部は毛を少々細かく分類した所。日本人の場合、欧米人と違って前頭部がそれほど進行していなくても頭頂部の禿げが進んでしまう人が多いので、その点を反映させたわけです。

 

参考資料

「薄毛革命「自毛主義」のすすめ」音田 正光著  /  幻冬舎

病院での薄毛・AGA治療

「あれ、最近ヤバくない?」、「あなた、大丈夫?」、「お前、相当来てるな!」。周りの無神経な指摘で髪の変化に気づかされる。無神経な言葉で傷つけられることがあります。周りは冗談のつもりでも本人の苦しみは計り知れません。

薄毛に悩む人の中には、ふさぎ込んでしまい、外出ができず、人と交わることができず、うつ状態になる人も少なくありません。

明らかにQOLが下がるのです。

「別に放っておいても死ぬわけではないし・・・」。

そんな周囲の言葉には耳を貸すことはありません。あなたの苦しみを取り除くために薄毛は治療すべき病気なのです。

実際、そういう意見の医師が、AGAクリニックのようなAGA治療の専門病院を中心に増えています。

 

AGAの原因

男性の髪が年々薄くなって言う現象の多くは、男性型脱毛症と呼ばれる症状だと考えられます。いわゆるAGAと呼ばれるものです。最近では様々な治療薬が手に入るようになり、不治の病ではなくなりました。

でも、そもそも、AGAは何が原因で起こるのでしょうか?

AGAは男性型脱毛症を英語に訳したAndrogenetic Alopeciaという言葉の略称です。Androgen+genetic+Alopeciaという3つの言葉から成り立っています。

Androgenというのはアンドロゲン、つまり男性ホルモンの事です。geneticは遺伝的という意味ですね。Alopeciaは脱毛です。

つまり言葉からも類推できる通り、AGAは男性ホルモンと遺伝により生じる症状なのです。

 

遺伝とホルモン

紀元前400年前、アリストテレスが宦官という男性器のない男性には男性型脱毛症の人がいない事を記録しています。

また、1942年にはアメリカのハミルトンという学者が男性ホルモンが男性型脱毛症の発症に密接にかかわっていることを証明しました。例えば、次のようなことを発見しました。

  • 思春期以降にAGAは発症する
  • 睾丸を除去すると発症しないか進行しない
  • テストステロン投与で再び進行する

また、男性ホルモン投与で脱毛の進行した家系には男性型脱毛症の人が多く、男性ホルモン投与でもAGAが現れなかった家系にはAGAの人が少ないことも発見しました。つまり、男性ホルモンだけでなく、遺伝的な要素もAGAに影響を与えると示したのです。

 

AGAと遺伝の関係

男性ホルモンの一種であるテストステロンという男性ホルモンを、強力なジヒドロテストステロンに転換させるII型5α還元酵素の遺伝子が特定タイプの場合AGAが発症しにくくなります。

また、強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロンが結合するアンドロゲン受容体の遺伝子もAGAの発症に関係していると考えられています。

さらに、ヒストン脱アセチル化酵素9もAGAと関係があると知られています。

 

AGAと年齢との関係

1981年に札幌鉄道病院皮膚科の高島巌先生らによる、15才~96歳までの男性1,726人を対象とした調査によると、AGAの発症率は全体で32%。ただ、20代の人で6%であるのに対し、30代になると12%、40代で32%、50代で44%、と年齢が上がるごとにその罹患率が上がっていくことが分かりました。

ちなみに、その23年後の2004年に日本能率協会研究所が行った調査(n=6,509人)でも、同様に、全体で29%で年齢が上がるごとにAGAの比率が増えていきました。

これからわかる通り、年齢を重ねると男性型脱毛症を発症する人が増えていきますが、最近になってその割合が増えているとは言えないようです。

 

AGAの人種間の違い

ハミルトンが行った欧米人の調査によると、欧米人のAGA罹患率は45.6%と日本人よりも10%以上高く出ました。これは、毛の本数は少ないが、毛が太いので目立ちにくいことも関係してるかもしれませんし、遺伝子の際やホルモン状態の違いに起因しているのかもしれません。

 

AGA発症のメカニズム

先ほどAGAの原因に男性ホルモンと遺伝が関係しているという話をしましたが、それでは具体的にどのような働きでAGAが発症するのでしょうか?

 

AGAでは成長期が短くなる

AGAの人出は、髪の毛の成長期が短くなり、平均して2~6年続くはずが、数ヶ月から1年に縮まっています。そのため、髪の毛が十分に太く育たたず、短く柔らかいまま抜けてしまう事になります。硬毛に育つ前に軟毛のまま抜けていくことになるのです。

良く毛周期が止まっている、という言い方をする人がいますが、むしろ、成長期が短くなっているので、高速で回っている、という言い方の方が適切と言えます。

 

男性ホルモンの働きがAGAを引き起こす

毛乳頭細胞の中にある5α還元酵素の働きにより弱い男性ホルモンであるテストステロンが、強力な男性ホルモンであるダイハイドロテストステロン(DHT)というホルモンに変化します。

DHTは細胞内のアンドロゲン受容体と結合します。このDHTとアンドロゲン受容体の結合体が細胞の核に移動し、DNAとさらに結合、結果的に特定のタンパク質の産生を促し、AGAを発症する、とされてます。

ここで重要な働きをするのは、II型の5α還元酵素、次にアンドロゲン受容体、特定のタンパク質。

5α還元酵素は、毛乳頭細胞に存在します。5α還元酵素の中でもⅡ型とされる酵素は、AGA症状で薄くなる、前頭部やひげに特異的に発現するとされています。このことから、Ⅱ型5α還元酵素が男性型脱毛症AGAで重要な働きをしていると考えられています。

アンドロゲン受容体は、男性ホルモンに反応するAGAの前頭部と髭の毛乳頭細胞にたくさん存在することが分かっており、そのことから、AGAとのかかわりが強く示唆されています。

AGAを引き起こす男性ホルモンの作用は、最終的には産生されるたんぱく質によるものです。例えば、TGF-βやDKK-1といった因子が知られています。

 

AGA治療の実際

日本皮膚科学会の男性型脱毛症の治療のガイドラインに載っているAGA治療を紹介します。

フィナステリドによるAGA治療

フィナステリドの作用

前の記事で弱い男性ホルモンであるテストステロンをもっと強力な男性ホルモンであるDHTに変える働きをする酵素に、5α還元酵素があると説明しました。また5α還元酵素にはⅠ型とⅡ型があるとも言いました。

フィナステリドという薬は、日本皮膚科学会のガイドラインでも、強く勧められている薬で、世界中でAGA治療薬として使われていますが、この薬はⅡ型の5α還元酵素の阻害剤です。

基本的にテストステロンとよく似た構造をしていて、5α還元酵素Ⅱ型をテストステロンと競合して取り合う作用を持っています。それによって、AGAの原因物質であるDHTが生まれるのを抑えるのです。

このように、作用が男性ホルモンに関わるものですので、男性ホルモンと関係のない脱毛症には効果がありません。例えば、粃糠性脱毛症や脂漏性脱毛症に使っても効果は期待できません。

 

フィナステリドの使い方と注意

女性は飲んではダメ!

フィナステリドは20歳以上の成人男性における男性型脱毛症の治療(AGA治療)で使うべき薬です。

海外で行われた臨床試験では、閉経後の女性でAGA症状の発現した患者をフィナステリドを服用するグループと、偽薬を服用するグループに分けて、フィナステリドの効果を調べた所、12か月の時点で、効果に差がありませんでした。

この結果から、女性にはフィナステリドは効果がない、とする説が有力になり、添付文書にもそう書かれています。

なお、別の海外の試験では、女性型のAGA=FAGAに効果があったとする臨床試験の結果も報告されていて、議論が分かれていますので試みに使っても良いように思えますが、それでも女性に使われないのは注意を要するからです。

添付文書にも記載がありますが、妊婦や妊娠している可能性のある女性には決して使ってはいけません。もし妊娠中の女性の赤ちゃんが男児の場合、外性器の生育に異常をきたす可能性があるとされています。

そのため、妊娠している可能性のある女性は飲んではいけませんし、授乳中の女性も使ってはダメです。

ということで、先ほどFAGAでポジティブな結果が出ている臨床試験があると言いましたが、それらの試験はみな閉経後の女性を対象としたものです。

 

フィナステリドの服用量

フィナステリドは錠剤で1㎎と0.2mgのものが2種類あります。日本で行われた臨床試験では、0.2mgと1mgとの間に明確な効果の差が見られなかったため2種類用意されています。

しかし、海外での臨床試験では、両方の容量での効果を比較した試験結果を見ると、明確に1㎎の方が効果が高かったことから、日本でも実際は1mgを投与されることが多いです。

 

フィナステリドの効果

日本での臨床試験の結果を見ると、1mg/日を投与されたグループでは、48週飲むと58%の人が「やや改善」以上の効果がありました。また3年間の服用でその割合は、78%まで増えました。ちなみに、この「やや改善」はビフォー・アフターで写真を見比べて改善が確認できるレベルと考えてもらうと分かりやすいと思います。

一般に、目で見て分かるレベルの改善を得るには、6か月のフィナステリドの服用が必要とされていますが、自分でも「抜け毛は減った」などの実感を得るのは早い人で3か月くらいで済むと言われています。

 

フィナステリドの副作用

男性ホルモンに影響を与える薬なので、性機能異常が心配されますが、日本の臨床試験の結果ではきっぱりと否定されています。

実際に、プラセボを飲んだグループとの比較で、フィナステリドを飲んだグループの性機能異常の発現率が高いとは言えなかったという結果が出ています。

ちなみに、フィナステリドの副作用で多いのは、性機能関係のものです。性欲減退が最貧なのですが、これも上のような結果を踏まえると、「思い込み」による心理的な影響が強く出ているのではないかと考えられています。

注意すべきはPSA(血中前立腺特異抗原)が最大で40%減少するとされているところ。元々フィナステリドは前立腺肥大の薬ですので、前立腺機能に影響を与えます。そのため、フィナステリドを服用している間は、前立腺がんの検査で血中PSAを測定したら、値を2倍するようにと指導されるはずです。

 

そのほかのAGA治療

フィナステリド以外にも、日本皮膚科学会のAGA診療ガイドラインには、ミノキシジルも強く推奨される外用薬とされています。

また、自毛植毛という外科的な治療も推奨度は少々下がりますが、提案されています。

 

なお、こうした薄毛・AGA治療をしてくれる病院はどこに行ったらいいのだろう?など、AGAクリニックについてもっと知りたい方はこちらの記事が良く書かれてますので、参考まで。

プロハゲ 薄毛・AGA治療の病院

 

補足:皮脂とAGAの関係

おまけ。皮脂と薄毛を結び付けて語られることが多いですね。美容の分野では特に常識であるかのように語られています。

しかし、医学的にはこれを裏付けるデータは一つもありません。「迷信」です。

と言っても、非常に多くの人に強く信じられている俗説ですので、「ウソだったのか」とはにわかには信じてもらえないかもしれませんね。

そこで、これまで報告されてきた皮脂や頭皮と毛成長の関係についてのデータを紹介します。

 

頭の皮脂を吸い取った試験

1968年のアメリカの試験で、AGAになっていない男性11名の頭皮と、AGAの男性11名の頭皮、両方のグループから、皮脂を吸い取り、その皮脂量を比較したものがあります。

その結果、両グループ間に皮脂の量に差はありませんでした(ちなみに、各11名の年齢や体重など同じような人で試験しています)。

1回目の皮脂量の採取から1時間後に再び、両グループの人の頭皮から皮脂を吸い取り、1時間で産生される皮脂量を測定、比較してみました。

その結果も、両グループ間で差は見られませんでした。

この結果をもって、この試験では、男性型脱毛症(AGA)で頭皮の皮脂量は増えていないと結論付けました。

また、この試験では、AGA患者の毛穴に脂が多い理由として、AGAの毛は細くなっているため、毛が毛穴にある皮脂を吸い上げにくいからではないかと推察しています。

 

このアメリカの調査とは別に、韓国の医師グループがAGA患者の脂腺のサイズが大きい事を証明しましたが、産生する皮脂量には差がないことを導き出しています。

 

ヒトの皮脂の動物網への影響を調べた研究

1950年代にアメリカで、成人男性の皮脂を集めて、5羽のウサギと10匹のマウスに塗り、影響を見ました。さらに、思春期前の子供の皮脂も集めて、3羽のウサギと2匹のモルモット、10匹のマウスに塗りました。

その結果、12日後にすべてのウサギと1匹のマウスの毛が抜けました。

ただ、ほとんどのマウスとモルモットでは脱毛が観察されておらず、動物の種類によって差がありますので、これがどれだけ人間に当てはまるのかは分かりません。

 

過酸化脂質のマウスでの実験ー休止期を早期に誘導

歯磨き粉で有名なライオンは育毛剤も作っていますが、そこで行われた試験で皮脂と毛成長との関係に関する興味深い結果が出ています。

マウスの皮膚にに過酸化脂質の一種を塗り、塗った箇所の毛のヘアサイクルに影響があるか調べました。

結果は「あり」。過酸化脂質を塗ったマウスのヘアサイクルでは、休止期の毛の割合が、過酸化脂質を塗っていないマウスより高く出ました。このことから、過酸化脂質はヘアサイクルで成長期にある毛髪を休止期に誘因する作用があると結論付けられました。

この過酸化脂質は頭皮の皮脂に紫外線が当たることで生成されると考えられています。しかし、ヒトの頭皮の脂質であるスクアレンについて調べた結果、日光で過酸化されるのは1%にも満たないという結果が出ました。

実際の頭皮でどのようなことが起こるのかはさらなる調査が必要です。

 

脂漏性皮膚炎

今まで、データで皮脂と毛成長との関係に否定的なことを話してきましたが、唯一関係が明確なものがあります。それは、脂漏性皮膚炎です。この症状のある人は脱毛を引き起こすことがあります。

 

毛髪のための頭皮ケアとは?

美容の世界では頭皮ケアは人気がありますが、医学の世界ではあまり研究されていません。最近の海外の研究では、頭皮の機能や構造は加齢によって大きな変化がなかったそうですので、頭皮と毛成長に密接な関係を求めるのはムリ筋な気もします。

しかし、頭皮に激しい接触性皮膚炎が起きた場合、数か月後に毛周期が休止期に急速に移行することがあります。先ほどの脂漏性皮膚炎と考え合わせると、特殊な疾患かもしれませんが、こうした疾患にかからないように頭皮を日頃から清潔に、健康に保つことには意味があるかもしれませんね。

 

以上のように、皮脂とAGAは関係は立証されていません。皮脂と関係のある薄毛もありますが、その場合は病的な症状である可能性があります。

ですので、いずれにせよ、薄毛治療のために、AGA病院に行くしかありません。

AGA治療には、AGA病院、AGAクリニック。強くおすすめしたいですね。

 

参考資料

「薄毛の科学」乾重樹〔ほか〕著  /  日刊工業新聞社

増毛、カツラに潜むメリット・デメリット vs. AGA治療

育毛剤や育毛シャンプーの類と比べると、非常に分かりやすく効果の出るものと言えば、「かつら」です。最近では「増毛」を選ぶ人の方が多いとのことですが、そのメリット・デメリットをAGA治療のできるAGAクリニックと比べてみましょう。

 

増毛のメリット、デメリット

カツラには強い抵抗感がある人でも増毛ならと手を出す人も多い。その手軽さは間違いなくメリットです。

一方、メンテナンスの大変さは、やってみて初めて、こんなに大変だったのか!こんなことをずっと続けなくてはいけないのかと思うと途方にくれるほど。

増毛は今ある毛に人口も結わえ付けて増やしますが、元の毛は生きているので、少しずつ伸びていきます。だいたい月に1cmくらい伸びると結び目が浮き上がっているのが目立ってきてしまいます。そのケアは自分ではできないので、再度無視治してもらうために増毛サロンに行かなくてはなりません。

また、増毛している間は、普通の散髪屋さんに行けません。行くのは恥ずかしいし、床屋さんもブラッシングで引っかかったりするので断るところもあるため、またもや増毛サロンに行く羽目に陥ります。

さらに、増毛用の人工毛は定期的に耐久性に問題があるので、使い続けていると色が変わってきたり、変なくせ毛になったりするため、定期的に、例えば2ヶ月に一回といった頻度で取り替える必要があります。もちろん、自分では取り替えられないので、またもや増毛サロンに行くことになります。

増毛サロンに頻繁に行かなくてはいけない手間、安くはない維持費で大変な出費を強いられます。実はこれが増毛サロンの狙いです。事あるごとにメンテナンスで儲けるのが彼らのビジネスモデルでもあります。

その額は年間で100万円を超える人もいるほど。

こんなに手間ヒマがかかるのなら、いっそのことカツラにした方がいい?などと思う人も多いとか。それがまたワナなんです。

 

カツラのメリット、デメリット

カツラはかぶれば誰でもすぐに増毛できます。しかも、増毛のように既存の髪に結びつけるといった制約がないのでいくらでもボリュームアップできます。このメリットは他の方法では成し遂げられません。

また、増毛と比べれば、メンテナンスさえしっかりしておけば長持ちするのでお金も増毛ほどにはかかりません。

とは言え、デメリットもあります。

1番のデメリットは、違和感です。かつらは頭の上に載せているだけなので、自然に生えている感じにはなりません。特に生え際はどんなにフィットするようにカスタムメイドで精巧に作っても、どうしても浮いてしまうので、違和感はぬぐえません。

メンテナンスもやはり大変です。増毛と違ってサロンに行く頻度は減りますが、代わりに自分で毎日、カツラをはずして、洗ってあげる必要があります。カツラはいつも蒸れていて雑菌が繁殖しやすいために長く使おうと思ったら面倒臭がらずに洗ってあげなくてはいけないからです。また、これには専用シャンプーを推奨しているかつらメーカーもあるので思った以上にコスト負担が大きくなります。

また、大切にメンテナンスをしていても、いつかはヘタってきてしまいますので買い換える必要があります。そのコストがバカになりません。2、3年で80~100万円はかかります。

カツラは脱ぐタイミングが非常に難しいので一生かぶり続ける人も多いですが、一生買い替え続けたとしたら、数百万円、場合によっては1千万円単位になることもあります。

また、カツラも増毛と同様に、自分の髪の毛に結びつけるなどして固定する必要がありますが、つけている間は常に引っ張られているので、牽引生脱毛で数少ない、なけなしの髪の毛が抜けてしまいます。

カツラにはズレる、取れるという不安、恐怖がありますが、対策として髪に結えつける、編み込み式のカツラが開発されました。お風呂はもちろん台風の日でも外れませんので、人気がありますが、これにもデメリットがあります。自分で外せないのでサロンに通う必要があり費用がかさむことです。それをケチると不潔になって頭皮に炎症を起こしてしまうこともあります。

最近では生え際の自然さを追求した、貼り付けるタイプのかつらが流行っています。確かに至近距離でずっと見つめてもそれがかつらだとは分かりません。それくらい自然な仕上がりです。

また、AGAの人は頭頂部から生え際、前頭部にかけて広範囲に禿げる人もいます。編み込み式などのかつらは既存の髪に固定するものですから、髪のない所には固定できません。その点接着式は髪のない所でも固定できるので重宝します。

一方でデメリットもあります。まず、非常に高いです。医療用の粘着テープに人口毛を張り付けたものですが、1つ数万円もします。このかつらは張り付けたままお風呂に入ったり、四六時中つけたままなので、その分ダメージも大きく、2週間ほどではがれてしまいます。つまり、2週間ごとに買い替える必要があるのです。

また、接着するため、接着剤でかぶれたり、湿気がこもるのでかゆくなったりして、炎症を起こし、かつらをはがした後、赤くなってしまう事もあります。

 

AGA治療のメリット・デメリット

AGAクリニックを始めとする薄毛治療専門病院で受けられるAGA治療ですが、カツラや増毛のデメリットを裏返したメリットがありますよね。

AGA治療とは薄毛を根本的に治します。薄毛・AGAの原因を根本的にたたき、細く短くなった髪を太く長くしたり、髪の本数を増やしたりできます。

だから、カツラのようにズレたらどうしよう?といった心配は一切ありません。生え際だってもちろん!自然ですし、自由に好きな床屋さんにだって行けます。

 

そんなことができれば、最初からやってるよ。でもAGA治療といったって、全員にその効果が表れるわけではないでしょう!?

90%以上の人に「発毛した!」、「増えた!」という実感があります。

 

本当?でも、ボったくられたりするのでは?

AGA治療は、例えばAGA治療薬フィナステリドによる治療の場合、月々の支払いが4~5千円から始められます。

そんなにスゴイの?なぜ今までやらなかったのだろう。それならやってみる!

一つ言い添えておかなければならないことが・・。デメリットもありまして、それは効果の程度が人により異なり、AGA治療をやってみないと分からないという点です。

さきほど90%以上の人に効果があると言いましたが、90%以上の人、全員が全員フサフサにはなりません。

5-6割くらいの人は目に見えて増えますが、残りの人は抜け毛は収まったけどスゴイ増えたというとそれほどでも・・という程度の効果にとどまります。

その効果の程度、どれくらい効くかはやってみるまで分かりません。今は遺伝子検査などである程度事前に薬の効果を予測することはできますが、その精度はそれほど高くありません。検査では効果の出る可能性日が低いタイプと言われても、フサフサになる人がいます。

また、効果が出るまでに時間がかかります。

AGA治療薬のフィナステリドでは、効果が出始めるのに4~6か月、人によっては1年は経過を見るべきだという医師もいます。

そういう意味では、毛が増える「即効性」という意味ではかつらや増毛には劣ります。とは言え、時間をかけて増やせるからこそ、周りから見たら自然で気づかれない、というメリットにもなります。

どうしても、すぐに生やしたいなら、両方やったらいいんです。AGA治療薬を飲みながら、増毛もする、カツラもかぶる。

それで、AGA治療の効果が出て、髪が増えた頃に、増毛・カツラを止めたら良いのではないでしょうか?

なお、AGA治療は、一般病院なら皮膚科で薬の処方を受けることができます。薬以外のAGA治療も視野に入れて総合的に治療したいなら、専門のAGAクリニックに行くのがおすすめです。

 

 

参考資料

「薄毛革命「自毛主義」のすすめ」音田 正光著  /  幻冬舎