自毛植毛の方法と実際

自毛植毛の種類

自毛植毛の手術の方法には大きく分けて2つの方法があります。

まず、FUT法(FUSS法、ストリップ法とも言います)というものです。これは後頭部から髪の毛を皮膚ごと切り取り、それを細かく移植株の単位に切り分ける方式です。

ちょっと詳しく話すと、まず、後頭部を帯状に切り取ります。「帯」の大きさは、採取する毛穴の数によりますが、だいたい、幅約1cmx長さ15cm~になります。

ちなみに、こんなに細長くするのは、切った頭皮を縫い合わせるためであり、幅を取りすぎると皮が引っ張られすぎて縫合できなかったり、必要以上に傷跡が幅広になるためです。

縫合をすると同時に、切り取った頭皮片は毛包単位の小さな株に切り分けます。髪の毛は通常、1つの毛穴から2-3本の毛がまとまって生えています。この束の事を毛包単位と言い、この単位で植毛していきます。

次に、頭頂部や前頭部などの薄毛部分にホールを作成し、このホールに先ほど切り分けた毛包単位を植えこんでいきます。

このホールの作り方にはいくつか方法があり、マイクロブレードと呼ばれる極小のメスで切りこみを作って、ピンセットで毛包単位を埋め込んでいく方法が一つ。

もう一つは、穴あけと毛包の挿入を同時に行える手動式の植毛器を使った方法です。

こうして植えられた毛包単位は血液凝固反応などにより頭皮組織に生着していきますが、その生着率がFUTではあまりよくないとされています。

植毛された毛包は約3日間で臭費の組織から栄養を受け取れるようになり、1週間から10日も経てば生着します。

 

FUT法のデメリット

FUT法にはデメリットがいくつかあります。

  1. メスを使って頭皮を切り取るので後頭部に目立つ傷が残る。
  2. 手術後痛みが残り、1週間から10日間はあおむけに寝られない。
  3. 切り取って縫合された頭部は突っ張った感覚が残ることがある。
  4. 株へのダメージが大きいため、移植毛の生着率が下がる。
  5. 株を選ぶことなく一括して皮膚を帯状に切り取るので、不必要な毛髪も採取してしまうでのもったいない。

 

FUE法の登場

こうした一昔前の手術方法であるFUT方法を克服したのがFUE法です。これは後頭部の皮膚を斬らず、寄って縫わなくてもよい手術方法で、メスを使わないのがFUTにない大きなメリットになります。

先ほどのFUTを裏返したメリットがあります。

  1. 傷が目立たない。
  2. 痛みがほとんどない。
  3. 余分な皮膚を斬らずに済む
  4. 高密度、大量植毛ができる。

 

そもそもFUE法とは?

毛髪の株を採取するのにメスで頭皮を切り取るのではなく、パンチを使って直接採取する方法です。良い株を見極めて1つ1つ丁寧に採取していきます。

次に移植ホールを作ります。病院によっては0.63㎜という極小な穴をあける機器を使ってホールを作ります。この穴は株よりも小さいために、高密度で植毛することが可能になりますし、傷跡も目立たなくなります。

次に移植です。移植ホールへの植毛には、特殊な機器を使った空気圧で植えこんでいきます。これは直接ピンセットなどで株を扱うとそれだけダメージを与えてしまう危険を冒すことになるために考えられた機器です。

 

FUE法にはデメリットもある?

FUE法のデメリットは、まず、後頭部の髪の毛を刈り上げる点です。FUT法と違ってメスを使わないのでダウンタイムも少なく、手術の次の日には仕事を再開できるといった数々のメリットのあるFUE法ですが、髪形を変える必要があるため、その分周囲の人に疑われる危険を冒すことになり、逡巡する人がいることも確かでした。

そこで、カバーシートという部分かつらを使って、刈り上げた箇所の毛が伸びるまで隠す方法が採られていたのですが、最新の方法では、この「刈り上げ」の必要のない手術をする自毛植毛病院も出てきています。

経営者や営業マンなど人前に出る機会の多い職種についている人にとっては非常にメリットの大きい手技です。

 

もう一つ、デメリットがあります。それは手術費用が高い事。本当に薄毛に悩んでいる人でも植毛費用は気になるポイント。実際100万円を超える額になることも珍しくないので気になるところです。

この点FUEはFUT法の手術費の2倍もかかります。他人によってはFUT法であきらめざるを得ないという人も多かったそうです。

ただ、最近はFUE法を行うロボットも登場し、精密な手術ができるだけでなく、コストダウンも履かれており、FUE法を選んでもFUT法とそれほど変わらない手術費用で収まるようになりました。

 

参考資料

「薄毛革命「自毛主義」のすすめ」音田 正光著  /  幻冬舎